WEBエンジニアがマーケリアル(マーケティングの仕事と年収のリアル)を読んでみた
はじめに
僕はエンジニアであり、マーケティングの仕事ではないのだが、
会社がPR会社ということもあるし、自分自身エンジニアもマーケティングを学ぶ必要があると思っていて、興味があったので「マーケティングの仕事と年収のリアル」購入してみた。
本書を読む目的をあらかじめ書いておくとこんな感じかと。
・ビジネスマンとしての最低限のマーケティングの知識をつけたい
・マーケティングってなんだろう?
・エンジニアがマーケティングを学んだら何かいいことがあるかな?
ただしマーケティング職の人が興味ありそうな外資系大手事業会社で働くメリットとかっていう部分にはほとんど触れません。
あくまでエンジニア×マーケティングという視点で役立ちそうなところのみ。
よくある勘違い「実力をつけたら年収は勝手に上がる」
これはエンジニアも同じで、
・難しいプログラムを書いてる!
・最先端の技術使おう!
とか。
別に最先端の技術使うのはいいし僕も使います。
が、あくまで手段であることを肝に銘じたい。
マーケティングとは何を指してるか?
一般的概念は4P
Product (製品)
Promotion (購買喚起)
Place (販売チャネル)
Price(価格)
1章 マーケティング業界のリアルな実態。自分に合った職場選び
支援会社は労働時間が長いなど具体的な話や、事業会社のメリットデメリットなど、現在マーケティング職の人だけでなく、これからマーケ職を目指す人(就職、転職)にも非常に参考になる。
2章 マーケティング職における6つの成長ステージ
「社内外との折衝がストレスになるほど不得意な場合はマネジメントに向いていない可能性がある」というのはとても具体的。
この図はマーケ職以外の人でも置き換え可能だと思うので、自分が今どこにいるか考える時に役立ちそう。
ステージ1(目安:1年目)
基礎力をつけるために漫画でもいいから読んで学ぶ。議事録を舐めずに書く。
議事録作成ノウハウ:会議室にモニターを置いてリアルタイムで入力していく。
メリット:話題が論点から逸れない、解釈謝りを即時フィードバック、作成時間短縮。
推奨書籍
・コトラーのマーケティング・コンセプト
・改訂3版グロービスMBAマーケティング
・売れるもマーケ当たるもマーケーマーケティング22の法則
・デジタル時代の基礎知識「ブランディング」「顧客体験」で差がつく時代の新しいルール
・考える技術・書く技術ー問題解決力を伸ばすピラミッド原則
ステージ2(目安:半年〜2年程度)
担当業務を1人で完遂。頼りにされるようになる。
インプットすべきこと
・担当領域を深掘りした専門書
・専門メディア
・自社と競合の施策
日常的に本質を見極める訓練をする(自分ならこうするということを考える)
例:レッドブルの動画をみる
× かっこいい!興奮するね!
○ 仮説を立てる
・なぜオウンドメディアでエクストリームスポーツ動画配信を?
・どんな層が動画を見てるか?実際にイメージ向上してたり、購買に繋がってるか?
・投資額は?費用対効果は?類似する他社事例は?
・自分が競合の担当者ならどうやって対抗するか?
「マーケティングは綺麗な正解がない。その模索を楽しめない人はストレス耐性的に向いていない。」
これもまさにエンジニアにも言えることだ。
エンジニアも実際にコードを書いている時間より、悩んだりする時間の方が多かったりするし、バグなんかはしょっちゅうある。
ステージ3
特定領域におけるスペシャリスト。
トレンドを理解し、プロジェクトマネジメントや実務を1人で完遂、社内外から相談が舞い込む存在。
具体的な経験則や現場の暗黙知に基づいた判断を提示できる。
教科書的な話は必要ない。
インプットすべきこと
・専門メディア
・ビジネス一般メディア
自分の目線から不祥事などの事件を読み解いて、自分なりに対策を考えてみる。
ステージ4
長期的なブランド資産育成と短期的な利益の両立を実現させる。
インプットすべきこと
・ブランド戦略専門書
・マーケ全体を見渡す〜統合のための専門書
・ビジネス一般メディア
・大御所の書いたマーケの古典書の読み直し
要するにエンジニアならちょっと難しく感じていた専門書などになると思う。
推奨書籍
・プラットフォームブランディング
・ブランド論ー無形の差別化を作る20の基本原則
・ドン・シュルツの統合マーケティング
・ブランド価値を高めるコンタクト・ポイント戦略
・競争戦略論<1><2>
・ダークサイド・スキルー本当に戦えるリーダーになる7つの裏技
3章 成長ステージ前半(自分のスキルや経験をコモディティ化させない)
一番効果的なものは、誰もが知ってる成功案件の実績やチャレンジ案件を自分が担ったという実績。
実績がないのであれば、市場性が高い専門性、スキル
・専門性のレベルが高い
・他の人と違う独自の専門性
・供給より需要が上回る専門性
この3つを満たせたらベストだが1つでもあり。
ステージ1、2の段階では普段の業務でオペレーション的な業務があり、それを長期的に続けるのは良くないが、それをバカにして最初から避けるのはナンセンス。
ただしステージ3では自らマネジメントし、身に着けるべきスキルを描いて動く。
キャリア構築は3年をめどに見直す
何をするにも一人前になるのは3年かかる印象。
アラサー世代が気をつけるべきこと
転職市場からの評価は所属している会社の名前と年収レベルで、
仕事のレベルまでも勝手に評価されてしまうという厳しい現実がある。
30代前半までならギリギリ。
4章 成長ステージ後半(マネジメントとしてのキャリアアップ機会)
スペシャリストになるか、マネジメントをするか?